杉戸町が進める「杉戸宿開宿四百年プロジェクト」で、県立杉戸農業高校食品流通学科の一、二年生が考案した新グルメ「杉戸宿たまふわ」の中間報告会が同校であった。生徒たちが試行錯誤して作った九品をアピールし、町内の飲食店主らプロジェクト関係者が試食した。今後、店主らと協力してさらなる開発を進め、商品化を目指す。
町は江戸時代に日光街道の宿場町として栄え、二〇一六年に開宿から四百年を迎える「杉戸宿」を活用した町活性化プロジェクトを進めている。今年二月には町の歴史や食文化をテーマにした「杉戸宿新グルメ」の試作品六品が完成。今回は生徒たちが協力して、三カ月かけて新グルメの柱となる江戸時代の卵料理をモチーフにした「杉戸宿たまふわ」を創作した。
報告会では、生徒たち十人が二人一組のチームごとに丼物や軽食、デザートなど計九品を試作し、レシピや工夫した点を説明した。「たまふわ親戚丼」は地元食材のかも肉とネギをふんだんに使用。「たまふわカツサンド」は食べ歩きをコンセプトにし、「ふわとろ桜桃プリン」は二十~三十代の女性や子どもをターゲットにしたという。
試食したのは町や商工会の関係者、町内の飲食店主ら約二十人。「とてもおいしかった」「それぞれの料理は個性が出ている」「よくここまで追究した」などと好評だった。
報告会には「袋井宿 たまごふわふわ」の名称で江戸時代の卵料理を再現して販売している静岡県袋井市から観光協会の谷敦会長が招かれ、「完成度が高かった。お互い発展していけたら」とエールを送った。
地元のみそを使ったデザート「たまふわサワームース」を考案した二年の駒井花音さん(16)は「もっと工夫して商品化したい。いずれは全国に知れ渡る『たまふわ』を作りたいです」と話していた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/20150924/CK2015092402000180.html
参照元記事 / 東京新聞