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綾部八幡神社で伝統行事 旗下ろし神事、行列浮立 / 佐賀

■旗下ろし神事 台風「まだ襲来注意」

神木の大イチョウに掲げた神旗のなびき方などから、天候や作物の作況を占う「旗下ろし神事」が24日、みやき町原古賀の綾部八幡神社(吉戒雅臣宮司)であった。男衆の手によって神旗が降ろされ、吉戒宮司が「作況はまずまず。ただ、台風と虫の被害に備えて」と占った。

日本最古の天気予報とも言われる神事で、千年以上続くとされる。7月15日に竹の先端に麻の神旗(しんき)を結び大イチョウの木にくくりつけ、地上30メートルほどの高さで旗がたなびく様子を吉戒宮司が毎日観察してきた。

旗下ろしでは締め込み姿の「神旗人(かみはたびと)」と呼ばれる男衆3人が木に登り、イチョウから旗の付いた竹を下ろした。竹の枝は縁起物とされ、詰めかけた観衆がこぞって手を伸ばしていた。

今年のなびき方や巻き具合について吉戒宮司は「旗の右下から左上に巻き付く『台風巻き』が3度見られた。まだまだ襲来の心配がある。年度後半の虫害にも注意が必要」と解説。一方で旗はちぎれや破れなどが少なく、「豊作とはいかないものの、作物の出来は悪くない」と予想した。

※佐賀新聞電子版(http://www.saga-s.co.jp/viewer/plan.html)に動画

 
■行列浮立 豊穣祈り男衆ら巡行

大名行列を思わせる華やかないでたちで練り歩く「行列浮立」が秋分の日の23日、みやき町の簑原、原古賀両地区であった。ねじりハチマキに法被姿の男衆や子どもたちが綾部八幡神社(吉戒雅臣宮司)まで約1キロ巡行し、見物客でにぎわった。

同神社の秋の例大祭で、五穀豊穣(ほうじょう)などを祈り毎年奉納されている。中原浮立保存会の会員ら約160人が隊列を組み、中原小1年生の鉄砲隊を先頭にやり持ち、はさみ箱に長さ約4メートルの穂先に毛がついた「白熊(はぐま)」と呼ばれる長やりが行列。太鼓打ちの少年たちが力強い音を響かせ、鉦(かね)の音と「ヨイヤーサ」の声を掛けながら練り歩いた。

今年は4年に1度、御神体が下宮へ下る「御神幸祭」にあたり、みこしも最後尾に加わった。氏子総代会の森繁男会長(73)は「8月の終わりから練習に取り組み、本番に備えてきた。各世代を巻き込んで、地域の伝統を受け継いでいきたい」と話した。

 

http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10105/232945
参照元記事 / 佐賀新聞

神旗の巻き具合などを見て、「台風の襲来がまだ終わらないようだ」と解説する吉戒宮司(右)=みやき町の綾部八幡神社 / 佐賀新聞

神旗の巻き具合などを見て、「台風の襲来がまだ終わらないようだ」と解説する吉戒宮司(右)=みやき町の綾部八幡神社 / 佐賀新聞

行列浮立では、はさみ箱が先導し、「白熊」と呼ばれる長さ4メートルほどの長やりを持った男衆が続いた=みやき町原古賀 / 佐賀新聞

行列浮立では、はさみ箱が先導し、「白熊」と呼ばれる長さ4メートルほどの長やりを持った男衆が続いた=みやき町原古賀 / 佐賀新聞

 

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