輪島市と輪島漆器商工業協同組合は来春、スマートフォンを片手に輪島塗の工房巡りを 手軽に楽しめるホームページを開設する。市内の５６軒を網羅し、地図と連動したスマホ 対応のサイトとなり、画面で位置を確認しながら目的の塗師屋、職人の工房を回ることが できる。工房巡りの拠点に位置付ける輪島工房長屋にはコンシェルジュ（総合案内人）も 配置し、制作現場を広く見てもらうことで輪島塗の魅力を伝える。
漆器組合が各工房を公開し、職人らとの会話も楽しんでもらおうと昨秋、観光客らを迎 える統一デザインののれんを作製した。市内の５６軒がのれんを軒先に掛け、外国人客に も工房巡りを促すため６カ国語の散策地図を作り、市内外の観光拠点で配布している。
来春の北陸新幹線金沢開業、輪島が舞台となるＮＨＫ朝の連続テレビ小説「まれ」放映 に向け、市と組合は街を歩きながら輪島塗の魅力に触れられる漆の里づくりを推進し、国 内外の若者からお年寄りまでが簡単に工房巡りを楽しめる環境を整えることにした。
工房巡りサイトでは、地図上に各工房が表示され、現在地からの行き方が分かるほか、 来訪の予約機能も持たせ、店主や職人に話を聞けるようにする予定。輪島塗の制作工程な ども紹介する。
工房巡りの５６軒は塗師屋のほか、木地作りから加飾までの各工房がそろっている。組 合と市は今後、観光客らの目的、興味に応じたコース設定や輪島塗について語ることがで きる案内人の養成を進める。
市の担当者は「全国の漆器産地でも全工程の工房、職人を一つの街で見て、触れ合える のは輪島だけ。漆の里の回遊性を高めたい」と話した。
http://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20140726103.htm
参照元記事 / 北國新聞
スマホを片手に輪島市内の工房巡りが簡単に楽しめるようになる＝同市河井町の輪島工房長屋 / 北國新聞
