愛知県三河地方に春の訪れを告げる伝統の火祭り「鬼まつり」が二十一日夜、同県岡崎市の滝山寺(たきさんじ)であった。鬼の面をかぶり、鏡餅を手にした子どもや大人三人が、長さ二・五メートルのたいまつに追いかけ回され、国の重要文化財である寺の本堂が炎の色に包まれた。
日が暮れて暗くなった本堂に、鐘の音が響くと開始の合図。白色の頭巾と法被を着た男衆三十人が、たいまつを振り回し「わっしょい、わっしょい」と威勢のよい掛け声で鬼役の三人に迫った。
本堂から降り注ぐ大量の火の粉に、境内の観客からは悲鳴のような歓声が上がった。
旧暦の年始に潜む邪気を払い、天下太平と五穀豊穣(ほうじょう)を願う儀式。起源は鎌倉時代、源頼朝にちなむとされ、愛知県の無形民俗文化財に指定されている。
http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2015022202000061.html
参照元記事 / 中日新聞