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博多の“歴史” 1700年分出土 / 福岡

福岡市営地下鉄七隈線の延伸工事現場で、弥生時代の約2千年前から、約300年前(江戸時代)まで、約1700年間の幅広い年代の遺物や遺構が相次いで出土した。市担当者は「1カ所から、各時代のものが重層的に発掘されるのは全国的に珍しく、博多の歴史が凝縮されている。古くから一定の権力者がいて、国内外との交流をつかさどっていたとうかがえる」と話す。

出土したのは、弥生人の骨や歯が中に残っている甕棺(かめかん)墓、古墳時代の青銅製の小型素文鏡(そもんきょう)、鎌倉時代とみられる多数の酒器の破片、江戸時代の福岡藩主黒田家の家紋を用いた軒丸瓦(のきまるがわら)片など。

いずれも、博多区祇園町の新駅予定地から発掘された。長さ180メートル、幅10メートル、深さ約2メートルの狭い範囲で出土が続いた。予定地は、これまで中国や朝鮮の陶磁器が大量に出土した「博多遺跡群」の南端に位置する。同遺跡群も昭和52年の地下鉄空港線工事に伴う調査で見つかった。福岡市は、博多の歴史を示す貴重な文化財として出土品の保存を進める。

七隈線は、中央区の繁華街にある天神南駅から東のJR博多駅近くまでを延伸する。工事に伴う発掘調査は、昨年10月から1年間の予定で始まった。

http://www.sankei.com/region/news/150310/rgn1503100007-n1.html
参照元記事 / 産経ニュース

福岡藩主黒田家の家紋を用いた軒丸瓦片 / 産経ニュース

福岡藩主黒田家の家紋を用いた軒丸瓦片 / 産経ニュース

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