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「平成中村座」 勘三郎さん死後初めて浅草へ

3年前に亡くなった歌舞伎俳優の中村勘三郎さんが江戸時代の芝居小屋の雰囲気を再現しようと始めた「平成中村座」が、勘三郎さんの死後初めて、ゆかりの地、東京・浅草に戻り、1日に初日を迎えました。

平成中村座は、人気歌舞伎俳優で3年前に57歳で亡くなった中村勘三郎さんが江戸時代の芝居小屋の雰囲気やにぎわいを再現しようと、平成12年に東京・浅草で始めましたが、勘三郎さんが亡くなってからは、去年のアメリカ・ニューヨークでの公演を除き開かれていませんでした。

3年ぶりに浅草での公演が復活し、初日の1日は、東京・台東区の浅草寺の境内に設けられた仮設の劇場で開場を知らせる「一番太鼓」が打たれ、勘三郎さんの息子の勘九郎さんと七之助さんがそれぞれあいさつしました。

この中で勘九郎さんは「父がいたころは、こうして一番太鼓を聞いてあいさつをすることもありませんでした。父の跡がきちんと務まるか心配ですが、皆さんに楽しんでいただけるよう頑張ってまいります」と目を潤ませながら語りました。

1日の公演は平成中村座の復活を待ちわびた大勢のファンでほぼ満席となり、勘九郎さんと七之助さんが共演した「勧進帳」で、屋号の「中村屋」と呼びかける大きな声が上がっていました。

勘三郎さんのファンだったという女性は「平成中村座と聞くと勘三郎さんの姿が心によみがえってきます」と話していました。

浅草での公演は来月3日まで開かれます。

 
平成中村座とは

平成中村座は江戸時代、初代・中村勘三郎が今の東京・京橋で始めた「猿若座」が起源です。

のちに「中村座」と名前を変えたあと、芝居小屋の場所を浅草に移して親しまれましたが、明治になって中村座は別の名前になり、明治26年には芝居小屋も火事で焼けてしまいました。

しかし平成12年、当時、勘九郎を名乗っていた十八代目の中村勘三郎さんが、浅草に仮設の芝居小屋を設けて平成中村座として復活させました。

芝居小屋は、江戸時代の雰囲気を楽しんでもらおうと座布団の上であぐらをかいて鑑賞できる平場席を設けるなど、現代の劇場とはひと味違う造りで、多くのファンをひきつけました。

その後、国内だけでなく、アメリカのニューヨークやドイツのベルリンなどでも平成中村座の公演を実現させ、海外での歌舞伎文化の浸透に貢献しました。

勘三郎さんが亡くなった翌年・平成25年は公演が行われませんでしたが、去年、アメリカのニューヨークで公演が行われ、勘三郎さんの長男、中村勘九郎さんが主演を務め話題となりました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150401/k10010035261000.html
参照元記事 / NHK NEWS WEB

平成中村座 3年ぶり浅草公演 / NHK NEWS WEB

平成中村座 3年ぶり浅草公演 / NHK NEWS WEB

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