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でんみら写真部「江戸の坂×東京の坂」文京編/鷺坂

江戸の坂×東京の坂 2

鷺坂 (さぎざか) / 文京区小日向2丁目
地図(坂学会)

 

この坂上の高台は、徳川幕府の老中職をつとめた旧関宿藩主・久世大和守の下屋敷のあったところである。
そのため地元の人は「久世山」と呼んで今もなじんでいる。この久世山も大正以降は住宅地となり、
堀口大学(詩人・仏文学者 1892~1981)やその父で外交官の堀口九万一(号長城)も居住した。
この堀口大学や、近くに住んでいた詩人の三好達治、佐藤春夫らによって山城国の久世の鷺坂と結びつけた「鷺坂」という坂名が、
自然な響きをもって世人に受け入れられてきた。
足元の石碑は、久世山会が昭和7年7月に建てたもので、揮毫は堀口九万一による。
一面には万葉集からの引用で、他面にはその読み下しで「山城の久世の鷺坂神代より春ハ張りつゝ秋は散りけり」とある。
文学愛好者の発案になる「昭和の坂名」として異色な坂名といえる。
(文京区教育委員会設置の標識より)

 

 

高い石垣、途中で鋭角に折れる急坂は、ここが現在の東京であることを一瞬忘れさせます。
標識の説明にもあるように、文学人らによる昭和初期の命名とされ、坂の風情同様に趣深い坂名です。

 

 

// ぶ

鷺坂 (c)denmira.jp

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