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着物アドバイザー坪井先生の「キモノのツボ」(13) 着物12ヶ月の着こなし【1月編】 / denmira blog

こんにちは!
着物アドバイザー坪井梨絵子です。

ごあいさつが遅くなりましたが、
今年もどうぞよろしくお願いします。

お正月はいかがお過ごしでしたか?

私はおせち毎年作っているので、
年末年始が年間で一番の修羅場です。

体力的にとにかくハードである代わりに、
うまくいったときの達成感もひとしおですね。

さて、
お正月に着物を着る方も一時期より増えてきていて、
実に喜ばしいですね。

特に若い方の
「いつもよりちょっと張り切ってオシャレしてみました」
という感じの華やかな小紋なんか、
思わずついて行きたくなってしまう可愛らしさです。

来年はさらに着物姿がふえているといいな・・・。

 

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写真は渋い緑の紬の着物にアンティークの染め帯
グレーがかった紫地に細かい縞柄の羽織です。

私にとっては
華やかなアンティーク着物をなぜか一番着たくなるのが1月上旬。

中旬から2月にかけては逆に渋くて落ち着いたものを着たくなります。

イメージは下級武士のご家庭(?)。

冬の寒さに耐え忍ぶ時期だから、
何となくつつましやかなコーディネートになるのでしょうか・・・。

とはいえ、
うっかり老け込んでしまわないように、
どこかしらに少し派手な色を使うようにしています。

写真の場合は帯がそれにあたりますね。

そうそう、
このブログでは今回初めて羽織が登場です。

晩秋から春先の私は羽織三昧なのであります。

防寒といえば道行や道中着などのコート類ばかりで、
誰も羽織を着ない時代もありましたが、
アンティーク着物の流行もあって今ではすっかり息を吹き返しました。

コートは帯が隠れるし室内では脱ぎますので、
コーディネートが楽という利点があります。

でもやっぱり私は
帯を含めてあれこれ色合わせに悩める羽織が大好きなのです。

一口に羽織と言っても
木綿やウール、紬地、小紋柄、絵羽や紋付などなど様々あって
迷いますが、
基本的には着物と同格のものを合わせればまあ間違いないでしょう。

そして洋服に例えればジャケットに相当するので、
室内で着ていられる点もポイント高いですよ。

なぜならたとえ帯結びを失敗してもバレないからです。

さらに、
「どうしても気に入って買ってしまったけれど、
お太鼓部分に目立つシミや傷がある」・・・なんていう帯も、
羽織があれば活躍できるのです。

せっかくおしゃれするなら楽とか無難ということで決めずに、
「どうしたら可愛い(綺麗)か」を
楽しく悩みたいものです。

難しそうなんて思わずに、
ぜひ羽織も選択肢の一つに加えてみてくださいね。

1点だけ気をつけてほしいのが、
中古で手に入れる場合は長さを確認するのを忘れないこと。

羽織の丈はまちまちで、
特に
戦後~80年代に作られた羽織は短いものが多いのです。

今回の写真で使用した羽織も、若干短めです。

ひざ辺りまでは丈があった方がバランスいいのではないかと
個人的に思いますが、これも好みや流行がありますからね。

羽織ってみて
自分に合っていると思った羽織丈を覚えておくといいですね。

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坪井 梨絵子(ツボイ リエコ)
着物アドバイザー
イラストレーター
日本伝統文化コーディネーター
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でんみらブログ(2016.1.18)

http://blog.denmira.jp/?eid=357

 

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