伝統文化コーディネーターの下藤です。
昨日は、「旧正月」でしたね。
現在の日本では、新暦の元日より新年が始まりますが、
実は、お正月は「暦」によって異なるんです。
アジア各国では、
日本と同じように、新暦=グレゴリオ暦を使っていても、
実際の生活は「旧暦」で、というところもけっこうあるようです。
※世界には、イスラム歴(ヒジュラ歴)やインド歴など、
独特な「暦」が残されているところもあります。
■アジア各地や華僑圏の旧正月
日本では、現在の新暦に対して「旧正月」という言い方をしますが、
中国をはじめとしたアジア圏では、「春節」と呼ばれています。
中国では、辛亥革命後(1911年)、翌1912年の中華民国の成立時に太陽暦が正式に採用。
新暦の1月1日を「元旦」、旧暦の正月初一を「春節」とすることが決定され、
1913年に始まった「春節」の百年記念が、2013年にありました。
■日本でも旧正月を祝うところはある?
普段のわたしたちの生活では、旧正月を意識することは少ないと思います。
「旧正月」と聞いて、
ニュースに取り上げられるのは、各地の中華街でしょうか。
ちなみに。
横浜中華街の春節を祝う行事が、今年で30回目を迎えたそうです。
イベントが行われる2週間の間に、訪れる観光客は100万人を超す
と見込まれているそうですよ。
そうそう。
沖縄や奄美の一部では、今でも「旧正月」を大事にしています。
本土復帰前に琉球政府によって「新正月一本化」が推奨されたため、
現在沖縄では新正月が主流となりつつあります。
ですが、
旧暦の年の瀬になると、お供え飾りや正月料理の食材などが店頭に並び、
市場やスーパーは買物客で賑わうそうです。
糸満市などの漁業の盛んな地域は旧暦が色濃く残りるそうで、
旧正月元旦の早朝、漁港では縁起物の大漁旗がなびき、
家庭では御馳走がふるまわれハレの日を祝うそうですよ。
地域の行事に合わせて、各地を旅するというのもちょっと惹かれますね。
■「春節連休」で日本へ。
日本政府観光局(JNTO)が発表した2015年の訪日外国人数は1973万7400人。
これは、3年連続で過去最多を更新しているんだそうです。
この中で、
中国人客は前年から2倍強の499万3800人に急拡大。
訪日客全体の25%を占めるというから驚きですね。
リピート訪日も相当数いるようですね。
お買い物三昧から、日本文化の体験へ。
リピート訪日の方々は、
こんなキーワードが出てきているようです。
既にスタートしている今年の春節。
どんな盛り上がりになるのか、個人的にはちょっと楽しみです。
でんみらブログ(2016.2.9)