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豪華「えきなか美術館」 新幹線金沢駅舎 石川の伝統工芸236点

来年3月に開業する北陸新幹線金沢駅舎が28日、初めて報道陣や関係者に公開された 。3カ所ある待合室の壁面は、計30品目236点の伝統工芸品が並ぶ「ミニ美術館」と なり、金箔(きんぱく)2万枚以上で飾られたホームの柱、加賀友禅のパネルを設置した 改札内のコンコースなど、県都の「えきなか」に一級品が勢ぞろいした。

金沢駅舎を彩る石川の伝統工芸品は柱などの金箔を含め計31品目となる。石川県内の 日本芸術院会員3人、人間国宝7人も計16点を寄せた。

待合室の壁は、能登ヒバ製で、直径13センチ、奥行き10センチの小窓一つ一つに、 職人の小品を飾った。各産地組合が昨年末から制作に入って6月上旬までに納品し、駅舎 を建設する鉄道建設・運輸施設整備支援機構が設置作業を進めていた。

伝統工芸品の制作費は約2千万円で、県、金沢市が出資する公益財団法人「いしかわま ちづくり技術センター」が全額負担した。

待合室以外にも、伝統工芸品がふんだんに使われた。1階の自動改札内には、白山市吉 野谷の和紙を使った「光の柱」を置いた。中2階では、正面のトイレ前に、二俣和紙と、 縦2メートル、横1メートルの加賀友禅2点を飾った。友禅の絵柄は「アケビ」と「兼六 園の花鳥風月」をイメージした。

新幹線のホームからは、鼓門が一望できる。計60本の柱は金箔で装飾。転落防止のホ ームドアには「加賀五彩」のうち4色を使い、新幹線車両の外観の青を「藍色」に見立て 、5色がそろう趣向とした。

駅舎の建築工事進捗(しんちょく)率は98%。28日の公開に合わせ、東口の入り口 は鼓門をイメージした外観に一新した。

北陸新幹線金沢―長野間では、8月1日から走行試験が始まり、5日には金沢駅舎に、 新型車両「W7系」が初めてホームに滑り込む。駅舎に使われた伝統工芸品は次の通り。

▽国指定(10品目) 九谷焼、加賀友禅、輪島塗、山中漆器、金沢仏壇、金沢箔、七 尾仏壇、金沢漆器、牛首紬、加賀繍▽県指定(6品目) 和紙、美川仏壇、桐工芸、檜細 工、珠洲焼、加賀毛針▽稀少(15品目) 大樋焼、加賀獅子頭、加賀象嵌、加賀水引細 工、郷土玩具、琴、三絃、太鼓、竹細工、茶の湯釜、手捺染型彫刻、銅鑼、七尾和ろうそ く、能登上布、能登花火

http://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20140729101.htm
参照元記事 / 北國新聞

加賀友禅(右)など石川の伝統工芸品が小窓に展示された待合室=北陸新幹線金沢駅舎 / 北國新聞

加賀友禅(右)など石川の伝統工芸品が小窓に展示された待合室=北陸新幹線金沢駅舎 / 北國新聞

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