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カツオ漁資料を後世に 志摩の南さんが海の博物館へ寄贈 / 三重

鳥羽市浦村町の海の博物館は一日、志摩市大王町畔名の南博雄さん(88)から、江戸-明治期の志摩半島でのカツオ漁に関する掛け軸や古文書など三十九点を譲り受けたと発表した。

博物館によると、南さんの先祖は江戸初期から畔名に居住し、資料には江戸後期から盛んにカツオ漁を営んでいた記録が残っている。南さんから「資料を長く残して後世まで伝えてほしい」と、寄贈と保管の申し出があった。

掛け軸は江戸末期のカツオの一本釣りの様子などが描かれた七点で、正月に飾って一年の海上安全と大漁を願っていたとみられる。「カイベラ」と呼ばれる当時の技法で、先端にヘラが付いた竹の棒で海水を跳ね上げ、餌の小魚も描いている。

ほかに魚の水揚げ高や売り上げを記録した帳簿、富士講など漁村の信仰を示す資料の三十二点を譲り受けた。縣拓也学芸員(36)は「カツオ漁は当時からこの地域の漁の花形。漁の概略や習俗が見えてくる」と話している。

資料は整理後に一般公開する予定だが、掛け軸は修復や染み抜きで十万円ほどの予算が必要。博物館は資金の協力を呼びかけている。(問)海の博物館=0599(32)6006

http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20150502/CK2015050202000021.html
参照元記事 / 中日新聞

漁経営の帳簿などの古文書=鳥羽市浦村町の海の博物館で / 中日新聞

漁経営の帳簿などの古文書=鳥羽市浦村町の海の博物館で / 中日新聞

江戸末期のカツオ漁を描いた掛け軸=鳥羽市浦村町の海の博物館で / 中日新聞

江戸末期のカツオ漁を描いた掛け軸=鳥羽市浦村町の海の博物館で / 中日新聞

 

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