こんにちは!
着物アドバイザーの坪井梨絵子です。
関東は桜の時期もすっかり終わって、新緑が綺麗ですね。
あのグリーンを見ていると、お茶を飲みたくなるのは私だけでしょうか。
さて今回も、初心者さん向け講座をお送りします。
■ビギナーワンポイント講座
第二回:着物の「格」~前編~
まずはサラッと難しい話を。
TPOによって着られる着物はある程度
決まっています。
そして「格」といって礼装度を示す分類があり、
第一礼装・準礼装・略礼装・外出着・普段着の区分が
一般的です。
絵柄の配置や染織の技法により、その着物の名称が変わって
きます。
振袖や訪問着や色無地、小紋、紬などなど・・・。
さらに帯には仕立て方により袋帯・名古屋帯・半幅帯
などの種類があります。
加えて金銀の有無や絵柄によって帯にも「格」があり、着物に
応じた合わせ方をします。
・・・そろそろめまいがしてきましたね。
でも、
考えてみれば洋服だって相当な種類がありますし
コーディネートもそれこそ多彩ですよね。
そしてフォーマルウェアにはやっぱりルールが
あります。
例えば結婚式。
白一色のドレスは×、黒ストッキングと網タイツは×、
オープントゥの靴は×、肩出し×。
また、式や披露宴からの出席者と二次会だけのゲストでも
着るものが違います。
二次会だけなら、
網タイツや肩出しも程度によりOKですよね。
黒一色は×との意見もありますが、
実際のところ黒ドレスは人気アイテムです。
ミュールは×ですが、つま先が隠れてバックストラップつき
のものなら、かかとが出るタイプも式用に販売されています。
かつて作業着だったジーンズは、今ではスリムなシルエット
のものにパンプスを合わせたりしますし、
逆にシフォンのワンピースにエンジニアブーツを履いたりも
しますね。
仕立て方でいえば、
スーツやサテンのスカートにわざとステッチを目立たせて
カジュアルダウンさせるとか。
だんだん洋服も難しいような錯覚に陥ってきませんか?
コレと
一例ですが、上がフォーマルで下がカジュアル。
形はほぼ一緒でも、なんとなく印象が違うでしょう?
気軽に普段着物を楽しみたい、という方へ。
まずはキンキラしたものを避ければ
間違いありません。(乱暴)
着物も洋服も、フォーマル・セミフォーマルについては、
その都度調べるなり詳しい人に聞くなりすればいいんです。
普段着は基本だけ押さえて自由に遊べばいい
んです。
難しい用語が多いからといって惑わされてはなりませぬ。
聞きなれないだけの話ですから。
余談・・・
基本と書いて早々ですが、普段着なら全く常識にとらわれない
着こなしをしてもいいと思いますよ。
程度により当然批判があるでしょうが、
洋服でも奇抜なファッションはよく槍玉に挙げられますから、
同じことです。
(本来の着方を知った上で、あえて外すところにオシャレがある
んだとは思いますが・・・。)
ただしこのブログでは、
腰パン・見せ下着・着ぐるみパジャマにスリッパ(古っ)、
といった方向性は外して取り扱いますので、なにとぞご了承の程・・・。
さて。というわけで、次回のビギナー講座では、
普段着物の格について具体的に見ていきましょう。
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坪井 梨絵子(ツボイ リエコ)
着物アドバイザー
イラストレーター
日本伝統文化コーディネーター
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でんみらブログ(2015.5.6)
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