江戸時代の浮世絵師、歌川広重の「東海道五十三次」の版画を織物で再現した作品が、一宮市立中央図書館で展示されている。織物ならではの立体感と温かみを感じられる作品となり、江戸の旅路の風情を現代によみがえらせている。二十日まで。
江戸の日本橋から京師の三条大橋までの、四季折々の旧東海道の街並みや人々の営みを描いた五十五図すべてを再現。山々の陰影や人物の表情も、細かく表現されている。
作品は二〇〇八年、一宮市本町の文房具店「文光堂」の内藤寛一会長(77)が、織物業を営む親類の協力で制作した。版画をスキャナーでパソコンに読み込み、色味などを調整。その画像情報を織機に送って織り込んだ。
〇八年から県内や東京都で作品展を開いてきた。十六回目となる今回、旧東海道各所にまつわる松尾芭蕉や正岡子規らの俳句も作品に添えた。
内藤さんは「俳句を通じて、織物に描かれた情景により親しみを持ってもらいたい」と話している。
作品は二回に分けて展示。日本橋から袋井までの二十七枚は十三日まで。見附から三条大橋までの二十八枚は十五~二十日に公開する。
http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20140411/CK2014041102000054.html
参照元記事 / 中日新聞