Exhibition

珍しい人体文様の土器も きょうから江戸博 19遺跡の出土品紹介

江戸東京博物館(墨田区横網一)で三十日から開かれる企画展「発掘された日本列島 2015」(本紙など主催)。旧石器時代から近代までの十九遺跡で見つかった土器や銅鐸(どうたく)、瓦などのほか、かつて新橋停車場のあった汐留遺跡の出土品も展示される。

中でも珍しいのが、岩手県滝沢市の遺跡から出土した縄文土器「人体文付(もんつき)深鉢」。文化庁の文化財調査官、国武貞克(さだかつ)さんによると、人の形の文様が付いた土器は全国で約五十例しか見つかっていないという。また、七~九世紀の大宰府関連遺跡群(福岡県)で見つかった青磁のつぼについて、国武さんは「唐(中国)にしかできない技術で作られた高級品が完全な形で見つかったのは日本初」と説明する。

会場では、都内の十大学で考古学を学ぶ五十人の学生ボランティアが案内する。大正大文学部三年の青山真太郎さん(20)は「専門の旧石器、縄文については、積極的に説明したい」と張り切る。

同時開催の地域展では、日本発の鉄道の起点として開業した新橋停車場と関連施設の遺構を紹介。レールや施設内の溶鉱炉で作られた銅線などを展示。駅売りのお茶を入れていた土瓶はほぼそのままの形で出土しており、博物館の学芸員小酒井大悟さんは「鉄道の終点でもあった停車場には、乗客の残した不用品も廃棄されたのだろう」と解説する。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20150530/CK2015053002000112.html
参照元記事 / 東京新聞

人体文付深鉢(右)など貴重な出土品が公開される「発掘された日本列島2015」展=墨田区の江戸東京博物館で / 東京新聞

人体文付深鉢(右)など貴重な出土品が公開される「発掘された日本列島2015」展=墨田区の江戸東京博物館で / 東京新聞

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