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妖怪たちがお出迎え!太田記念美術館で特別展『江戸妖怪大図鑑』が開催:みどころは?

浮世絵には、見る者を怖がらせる迫力あるものから、思わず笑ってしまうようなユーモラスなものまで、さまざまな妖怪たちが描かれている。そんな浮世絵版画における妖怪画の全貌を探る展覧会「江戸妖怪大図鑑」が、7月1日(火)から9月25日(木)にかけて太田記念美術館で開催される。

 

妖怪と江戸時代の関係

妖怪とは、日本で伝承される民間信仰において、人間の理解を超える奇怪で異常な現象や、あるいはそれらを起こす、不可思議な力を持つ非日常的な存在のことを指す。

古代・中世の書物のなかでも「妖怪」という言葉は登場していたが、とりわけ印刷・出版技術の発展、そして出版文化が発達した江戸時代では盛んに題材として妖怪が用いられ、それらの書籍を扱う「貸本屋」の普及や利用により、庶民の中で各々の妖怪の様相が固定していった。また、民間で伝承されたものとは別に、数多くの駄洒落や言葉遊びなどによって創作されたのもこの時代である。

そして、今回の展覧会で展示される「浮世絵」などの画題としてもよく描かれ、有名な妖怪を描いた絵師に歌川国芳、月岡芳年、河鍋暁斎、葛飾北斎などがおり、狩野派の絵手本としても『百鬼夜行図』が描かれた。
妖怪をテーマにした約270点の作品のみどころは?

本展は、「化け物」「幽霊」「妖術使い」という3つのカテゴリーを会期別に紹介。

1部では、河童や化け猫、土蜘蛛などの化け物を、菱川師宣から月岡芳年までに至る妖怪画の長い歴史を探る。2部では怨念の物語に出てくる幽霊や亡霊を紹介。この部では、北斎の妖怪画の傑作「百物語」全5点を同時展示される。3部では、蝦蟇や蛇を操る妖術使いや人間を騙す狐などが登場。歌川国芳の傑作といわれる「相馬の古内裏」の表現の謎を探る。

「浮世絵」を通して妖怪の歴史に触れることができる展覧会。大勢の妖怪たちに会いに行ってみてはいかが?
展覧会詳細

「江戸妖怪大図鑑」
場所:太田記念美術館
日程:2014年7月1日(火)~9月25日(木)
(第1部:7月27日まで、第2部:8月1日~26日、第3部:8月30日から)
時間:10時30分~17時30分(入館は17時まで)
休館日:月曜日(7月21日、9月15日は開館)、7月22日、28日~31日、8月27日~29日、9月16日
料金:一般900円、大高生600円、中学生以下無料
詳細はこちら

http://banq.jp/10111
参照元記事 / Banq

歌川国芳「相馬の古内裏」(個人蔵)Photo : 太田記念美術館 / Banq

歌川国芳「相馬の古内裏」(個人蔵)Photo : 太田記念美術館 / Banq

「江戸妖怪大図鑑」太田記念美術館 / Banq

「江戸妖怪大図鑑」太田記念美術館 / Banq

 

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