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伝統芸能と食、建築がタッグ 「和の美」発信催し好評 / 大阪

「和食」が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録され世界的に注目を集める日本の“和”。大阪では和の美しさを発信しようと伝統芸能と食、建築がタッグを組んだ。住吉区我孫子4丁目の「播磨屋邸」を舞台にした和イベントが7月からスタート。「ゆったりとした時間を過ごせた」「日本の伝統美を満喫できた」と評判は上々だ。

播磨屋邸は、パチンコ業を手掛ける播磨屋(住吉区)が、社会貢献の一環として昨年5月に開業。「我孫子にかつてあった農家のたたずまい」にこだわった太い梁(はり)が屋根を支える伝統の和建築で、結婚式や地域の寄り合いなど多用途での活用を提案している。

和イベントは、同社の呼び掛けに大阪・難波の老舗割烹(かっぽう)「花和清(かわせ)」と、テレビなどでも活躍する日本舞踊の結月舞さんが賛同して実現した。

■「豊かな気持ち」

第1弾は「町屋でくつろぐ七夕踊りの夕べ」と題して5~7の3日間実施。1回定員24人、1万2千円の席は、予約開始から1カ月もたたないうちに完売となった。

七夕当日の最終日、前半は2階の板の間で、結月さんが大蛇やひょっとこ、おかめなど5者を踊り分ける「常磐津 神楽娘」で観客を魅了。後半は、「花和清」の料理を味わう食事タイムで、七夕に合わせて星や短冊形にした夏野菜や旬のハモ、秘伝の合鴨(あいがも)の麹(こうじ)漬けなど、味はもちろん目にも鮮やかな料理の数々が並ぶ。

「季節感を大切にした伝統の料理に親しみを持つ機会になれば」と花和清の古谷文男料理長(54)。自らテーブルを回り、調理法や材料についての質問に熱っぽく答えていた。

吹田から訪れていた奥野真代さんは「豊かな気持ちにさせてもらった。日本人として和の文化を大事にしたいと思った」と興奮気味に話していた。

 
■「天下取りの宴」

好評を受けて、すでに第2弾を今年秋に計画中。「豊臣秀吉の天下取りの宴(うたげ)」をテーマに、和食と日本舞踊に加え、豊臣秀吉の愛した茶会も取り入れる考えだ。

播磨屋の堀内健二執行役員(66)は「日本人でも和をゆっくり楽しむ機会は少ないが、ニーズはある。播磨屋邸の空間を生かして、親しみやすく質の高い和イベントを企画していきたい」と話していた。
http://www.nnn.co.jp/dainichi/news/140717/20140717022.html
参照元記事 / 大阪日日新聞

播磨屋邸2階の板の間で舞を披露する結月舞さん / 大阪日日新聞

播磨屋邸2階の板の間で舞を披露する結月舞さん / 大阪日日新聞

七夕を意識した目にも鮮やかな「花和清」の料理 / 大阪日日新聞

七夕を意識した目にも鮮やかな「花和清」の料理 / 大阪日日新聞

 

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