Matsuri

海に向け一心に祈る 奄美群島で「ユタ」の祭り / 鹿児島

鹿児島県龍郷町の安木屋場(あんきゃば)海岸で2日、400年前の薩摩藩による弾圧の時代をくぐり抜け、今も奄美群島に伝わる「ユタ」の祭りがあった。ユタとは、シャーマン(呪術師)のような存在で、病気の悩みや結婚の相談など地域のカウンセラー的な役割を持つ。県外からも男女11人のユタが集まり、海に向かって一心に祈った。

祭りは旧暦9月9日と決まっている。早朝、チヂン(島太鼓)や島言葉の祝詞に合わせ、男女が岩の上でススキをかざし体を揺らすと、白装束が秋空に映え、厳かな雰囲気に包まれた。自然保護活動で奄美と関わり、15年前にユタになったという埼玉県久喜市の酒巻空司(くうし)さん(51)は妻佑好(ゆうこ)さん(42)と参加。「この日は1年が始まる特別な日。いつも気持ちが穏やかになる」と笑顔で話した。

祭りを主宰した奄美市の元漁師阿世知(あせち)照信さん(86)は「島の人々は昔から自然の中に神がいると信じ、自然やユタの存在を敬ってきた」と話していた。

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/kagoshima/article/118162
参照元記事 / 西日本新聞

海岸で空高くススキをかざして祈るユタ / 西日本新聞

海岸で空高くススキをかざして祈るユタ / 西日本新聞

Powered by: Wordpress