Exhibition

歴史伝える絵はがき展 野田の劉さん収集 市郷土博物館で / 千葉

野田市在住の絵はがき収集家劉(りゅう)勝彦さん(70)が40年かけ収集した多彩な絵はがきを紹介する企画展「劉勝彦さんの絵はがきコレクター人生」が、同市野田の市郷土博物館で開かれている。

全国の名所や風習、災害、千葉県や野田市ゆかりの絵はがきなど880点を中心に、マッチ箱のラベルや箸袋など劉さんの約1400点に上るコレクションを楽しめる。

劉さんは小学生のころから父親の影響で切手やコインを集めていた。二十九歳の時に父親から絵はがきを収めたアルバムを譲り受け、絵はがき集めを本格的に始めた。

製薬会社に勤めていた劉さんは出張先や旅行先で土産物店や古書店、骨董(こっとう)店を訪れ、絵はがき愛好家仲間と交換してコレクションを充実させ、今では「何枚あるか分からない」そうだ。

絵はがき収集の魅力は、「絵はがきは八枚組などセットになっていることが多く、欠けていた一枚が手に入ると達成感がある。東京駅や富士山など作られた時代によって違いがあるのも面白い」と笑顔。

展示は、千葉県や野田市の名所旧跡、富士山、赤穂浪士や各地の大松などの「お気に入り」、日本八景など「○○景」と表示された国内の景勝地といった十四コーナーで構成。絵はがきと同じ場所やテーマを描いた木版画、鳥瞰(ちょうかん)図も一緒に展示し、多くの分野のコレクションを見比べる劉さん流の楽しみ方も紹介している。

情報の伝達手段が発達していなかった明治時代などの近代では、絵はがきはニュースを伝える役割もしていた。コーナーの一つでは、一九二三年の関東大震災や三八年に神戸で起きた大水害などの被災状況を伝える絵はがきや当時の新聞、鳥瞰図などを並べてある。

「妻には収集品の多さにあきれられている」と苦笑する劉さんだが、「沖縄などの離島や戦前に作られた『日本風俗』シリーズの絵はがきを集めていきたい」とコレクター熱はますます盛んだ。

三月二十三日まで。入場無料。火曜休館。問い合わせは同館=電04(7124)6851=へ。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20150114/CK2015011402000150.html
参照元記事 / 東京新聞

「コレクター人生に終わりなし」と話す劉さん=野田市で / 東京新聞

「コレクター人生に終わりなし」と話す劉さん=野田市で / 東京新聞

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