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旧水戸城の瓦 購入の寄付募る 市が大手門などの復元に1枚3000円~100万円 / 茨城

旧水戸城の大手門と二の丸角櫓(すみやぐら)、それらを結ぶ塀の復元を進めている水戸市などは今月から、復元する建物の瓦を購入するための寄付を募り始めた。一枚三千円~百万円で、寄付した個人や企業を「一枚瓦城主」として芳名帳に記載し永年保存する。瓦に記名もでき、担当者は「水戸のシンボルへの愛着を深めてもらいたい」と期待を寄せる。

旧水戸城は国内最大級の土造りの城で、江戸時代は水戸徳川家の居城だった。鎌倉時代初期に館が築かれたのを始まりとし、戦国時代末期に居城とした佐竹義宣や、初代水戸藩主の徳川頼房の改修で拡大した。

大手門と二の丸角櫓は江戸時代にはあったが、明治時代初期に解体されたとみられる。市は今後数年かけて復元し、近くの弘道館などと歴史的な景観を形成して観光拠点にする計画だ。

市は官民の協力を打ち出し、市民有志らと「旧水戸城大手門等復元整備促進実行委員会」(大関茂会長)を三月に設立。十億円以上と見込む事業費のうち、今回の寄付で一億円以上を集める目標を立てた。市教育委員会は「財源確保だけでなく、人々の間に『あの城を造った』という一体感ができることを願っている」と強調する。

瓦は金額によって六種類あり、軒丸瓦または軒平瓦(計千八百枚)が一枚一万円、丸瓦または平瓦(計三万二千枚)が一枚三千円。事前申し込みが必要な百万円の鬼瓦六枚、五十万円の鯱(しゃちほこ)瓦六枚、三十万円の鬼瓦十二枚、二十万円の鬼瓦十八枚の寄付も募っている。

寄付は市民以外でも可能。市役所などにある所定の振込用紙に記入し、指定の金融機関から振り込む方法のほか、現金でも受け付ける。寄付者には市内の文化施設の優待入場などの特典があり、希望すれば後日開催の記名会で瓦に氏名を書くこともできる。

問い合わせは水戸市教委歴史文化財課=電029(306)8132=へ。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20150508/CK2015050802000144.html
参照元記事 / 東京新聞

旧水戸城の大手門(文京ふるさと歴史館所蔵) / 東京新聞

旧水戸城の大手門(文京ふるさと歴史館所蔵) / 東京新聞

「一枚瓦城主」を募集 / 水戸市

「一枚瓦城主」を募集 / 水戸市

 

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