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「職人の街・荒川」体感 全国最大規模の「伝統技術展」

江戸時代からの技を受け継ぐ荒川区内の職人による大イベント「あらかわの伝統技術展」が三日、荒川総合スポーツセンター(南千住六)で始まった。桐(きり)たんすや、木版画摺(すり)、寄席文字など、区内を中心とした約七十人の職人の伝統工芸品を展示。区によると、市区町村が行う伝統工芸技術展としては全国最大規模。目の前で伝統の技を披露するほか、職人体験コーナーなど盛りだくさんの企画が繰り広げられている。五日まで。

初日は区内の小学四年生などの団体が、相次いで見学。表具職人から金箔(きんぱく)を見せられて驚いたり、たんす職人の説明を真剣にメモしたり、「職人の街・荒川」を体感していた。外国人観光客もいた。

今年の目玉の一つは「職人体験コーナー~職人さんに弟子入り」。木版画摺によるしおりや、絹などで作る「つまみかんざし」の髪どめなど、十八種類の職人技を体験できる。

四日午前十一時からは、区の支援で職人に弟子入りする「荒川の匠(たくみ)育成事業」で修業している若者たちとの座談会「若手職人と伝統にふれあう会」。当日の先着順で参加できる。定員二十人。

学芸員が解説する「職人ツアー」や、工芸品が当たるスタンプラリー、抹茶と菓子を三百円で味わえる「芭蕉庵(ばしょうあん)」、福島市の物産展もある。

技術展は今回で三十六回目。地元郷土史家団体や区などの主催で一九八一年に始まった。長年携わっている荒川ふるさと文化館の野尻かおる館長は「荒川区の代表的文化財は、約四十業種と多種多様な職人さんです。寡黙と思われている職人さんですが、技術や作品のことには雄弁。作品を見るだけでなく、話し掛けて生の声で伝統の技を感じてください。一日居ても飽きませんよ」と話す。

三日間とも午前十時~午後五時。入場無料。荒川総合スポーツセンター=電03(3802)3901=は都電荒川区役所前下車など。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20150704/CK2015070402000127.html
参照元記事 / 東京新聞

桐たんす職人から「直して使えば100年も使えるよ」などと聞いて感心する小学生=荒川区で / 東京新聞

桐たんす職人から「直して使えば100年も使えるよ」などと聞いて感心する小学生=荒川区で / 東京新聞

第36回あらかわの伝統技術展 / 荒川区

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