能登町鵜川に古くから伝わる祭礼「にわか祭」で、袖キリコ「にわか」に武者絵を描く絵師として活躍してきた会社員川淵弘文さん(50)=金沢市額谷町=の初めての個展「にわか祭絵師 川淵弘文の武者絵展」が七日から、金沢21世紀美術館(同市広坂)で開かれる。十二日まで。
にわかに描かれる武者絵は祭りの華で、川淵さんは高校二年の時から三十年以上、武者絵を描き続けてきた。にわかは神様にささげるもので、祭りが終われば解体し、燃やしてしまう。どんな力作であっても残らない。
川淵さんは二〇一一年のにわか祭で描いた武者絵を最後に、絵師の座を後進に譲り、武者絵を能登以外の場所で発信するため、長方形の作品として描きためてきた。
会場には高さ二・五メートル、幅一メートルの和紙に描かれた勇壮な武者絵十点が並ぶ。その他に、実物の二分の一サイズのにわかなども展示、祭りのアピールにも一役買う。今年のにわか祭は八月二十二日に開かれる。
川淵さんは「能登の祭りを知らない人は多い。ぜひ、21美を訪れた人に見ていってほしい。初めて見た人の感想を聞けるのも楽しみ」と話している。
個展は市民ギャラリーBで午前十時から午後六時まで。入場無料。
http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20150707/CK2015070702000050.html
参照元記事 / 中日新聞