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永叔の屏風切手に 江戸期の「梅桜小禽」「菊ニ鶴」

切手趣味週間(18~24日)に合わせて発行される特殊切手の絵柄に、板橋区立美術館(同区赤塚5)が所蔵する「梅桜小禽(ばいおうしょうきん)図屏風(びょうぶ)」と「菊ニ鶴図屏風」が選ばれた。18日からは全国の郵便局で発売が始まった。 (横井武昭)

切手趣味週間は、郵政記念日の四月二十日前後に、切手の美しさや芸術性などを知ってもらい、切手収集の趣味の普及を図るために設定されている。日本郵便は「切手趣味週間」の名前で毎年デザインを変えて特殊切手を発行している。

今回採用された作品は、いずれも幕府の御用絵師として江戸時代中期に活躍した狩野永叔(えいしゅく)の筆によるもので、一枚の屏風の表裏に描かれている。

表には梅や桜といった春の花木と小鳥たち、裏には田に咲く菊とタンチョウやマナヅルの群れを表現。細部まで丹念に描き、装飾性を推し進めた豪華さが特徴だ。華やかな仕立てや腰の高さほどの小さめの屏風であることから、大名家の姫君の婚礼調度にあつらえて制作されたとも考えられるという。六月十五日まで同館の蔵品展でも展示されている。

十八日には同館で採用を記念した贈呈式が行われ、日本郵便東京支社から切手を受け取った坂本健区長は「今回、作品の魅力を全国へ発信することで、PR効果だけでなく、地域の方が区への愛着や誇りを高めることにつながれば」と話した。

切手の絵柄は四種類で、千三百万枚を発行。一枚八十二円、十枚つづりの一シートは八百二十円で販売されている。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20140419/CK2014041902000102.html
参照元記事 / 東京新聞

板橋区立美術館所蔵の屏風を絵柄に採用し、18日に発行された特殊切手「切手趣味週間」(同区提供) / 東京新聞

板橋区立美術館所蔵の屏風を絵柄に採用し、18日に発行された特殊切手「切手趣味週間」(同区提供) / 東京新聞

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