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1300年前の古代国府「再現」 府中市郷土の森博物館リニューアル

府中市の自然や歴史を遺跡の出土品やジオラマで紹介する市郷土の森博物館の常設展示室の改装が終わり、四日にリニューアルオープンした。古代国府の街並みを再現した模型や市内の遺跡から出土した石器や土器を間近に見ることができる。 (萩原誠)

常設展示室は、時代やテーマごとに六つのコーナーで、市内の遺跡の出土品や文化財、模型など七百五十点を紹介する。旧石器時代から古代国府成立までを紹介する「ムラのはじまり」は、武蔵台遺跡から出土した三万五千年前の石器などを展示。「古代国府の誕生」では千三百年前の古代国府の街並みを再現した模型が目を引く。東西三・三キロ、南北二・二キロの街並みを四百五十分の一の縮尺で表現、市によると国府の街並み模型でこれほど大きいものはないという。

後半の「変わりゆく府中」コーナーでは、百五十年前からこれまでの人々の暮らしを紹介。洗濯板など生活用具や昭和時代の食卓の様子のほか、竹やわらで作った小屋で正月飾りを燃やすサイノカミ(どんどやき)の再現模型もある。

博物館は一九八七年開館。設備が古くなったことや開館後に進んだ発掘調査の成果を盛り込もうと、市は二〇〇四年、市制施行五十周年記念として五年計画でリニューアル事業に着手した。その後リーマン・ショックの影響などで財政状況が悪化して事業を中断した。事業全体を見直し、一三年度から二年間で常設展示室を改装した。総事業費は当初の十億円から七億二千万円に減らした。

小野一之館長は「最新の研究成果を基に、五感を通じて歴史を体感できるようにした。大人から子どもまで府中の歴史、自然の良さを実感してほしい」と来館を呼び掛ける。開館時間は午前九時~午後五時で入場料は高校生以上二百円、中学生以下百円。月曜休館。問い合わせは同博物館=電042(368)7921=へ。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20141005/CK2014100502000108.html
参照元記事 / 東京新聞

古代国府の街並みを再現した日本最大級の模型(9月30日の内覧会)=府中市郷土の森博物館で / 東京新聞

古代国府の街並みを再現した日本最大級の模型(9月30日の内覧会)=府中市郷土の森博物館で / 東京新聞

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