竜王町の苗村神社で十一日から三日間、三十三年に一度の式年大祭がある。一大イベントを成功させようと関係者は一年以上前から準備を重ね、祭りを彩る五基の山車はほぼ完成した。五日は各地区でリハーサルがあり、奉納踊りを披露する子どもらが本番を前に最後の調整をした。
祭りは、五穀豊穣(ほうじょう)、子孫繁栄などを願い、平安時代から始まったとされる。当初は同神社氏子の三十三カ村が集まり毎年、秋にしていたが戦乱、飢饉(ききん)などから一年に一度の開催は難しくなり、一五九九(慶長四)年から三十三カ村にちなみ三十三年に一度になったという。
今回は八二(昭和五十七)年以来の開催。当時の写真や映像などを参考に各地区で山車を制作し、笛や太鼓のはやし、奉納踊りの練習を重ねてきた。
川守地区ではこの日、完成した山車「八幡山」を引いて地域内を巡行した。集会所前では、猩々(しょうじょう)踊りを奉納する園児や小学生十八人が、金襴(きんらん)上衣をまとい、赤熊(しゃぐま)と呼ばれる赤く染めた毛を頭に着け、太鼓をたたき、踊って見せた。
竜王小二年、森島佑斗君(7つ)は「自信はないけど、頑張ってやる」と意気込んだ。指導した蔵口嘉寿男さん(70)は「うまくできた。本番も普段通りやってほしい」と話した。
大祭では、五基の山車の巡行や奉納踊り、約千人による渡御行列などがある。
http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20141006/CK2014100602000034.html
参照元記事 / 中日新聞