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「北斎ヨガ」葛飾北斎作品集からポーズ再現

東京都墨田区ゆかりの江戸時代の絵師、葛飾北斎の作品に着想を得た「北斎ヨガ」が、人気を呼んでいる。同区のヨガインストラクターでダンサーのオカザキ恭和やすかさん(43)が、人の動きを表現した北斎のスケッチを基に考案し、体験講座はいつも満員状態。

オカザキさんは「江戸時代の人になった気分で、体を動かす心地よさを楽しんでほしい」と話している。

北斎は1760年、現在の墨田区亀沢付近で生まれた。「富嶽三十六景」など数多くの浮世絵を世に送り出し、人の体の動きや動植物などを描いたスケッチ集「北斎漫画」なども残した。

オカザキさんが北斎ヨガを思いついたきっかけは、2012年6~7月に同区内で開かれた北斎漫画がテーマのイベント。主催者側から参加を求められ、北斎漫画を眺めていたところ、ふんどし姿の男性がいくつもの複雑なポーズを取る「無礼講」という作品に目がとまった。「呼吸法をとり入れたらヨガにできそう」。無礼講に描かれた25種類のポーズを再現し、イベントではそのうち12~13種類のポーズを、スライドの画像と一緒に新しいスタイルのヨガとして初披露した。

片足で立って両手を広げて後ろにのけぞったり、あぐらをかいて右手を頭の後ろに回して左耳をひっぱったり。同じ動作をしてみると、へその下の丹田に力が入り、内ももなどの筋肉が伸びるなど、ヨガと同じ効果が得られるという。ポーズは今では40種に達した。

墨田区文化振興財団学芸員の五味和之さん(56)によると、北斎は人体や骨格の研究に熱心だったといい、「北斎の絵がヨガと結びつくなんて」と驚く。

オカザキさんはこれまで、大学や墨田区のイベントで北斎ヨガを紹介してきた。12~14年に行われた3回の体験講座はいずれも定員がいっぱいになる盛況ぶりだったという。

5月11日にも午前10時から、八広地域プラザ吾嬬あづまの里(墨田区八広4)で北斎ヨガのクラス(90分)が開かれる。高校生以上が対象(定員20人)で受講料2000円。申し込みや問い合わせは「北斎ヨガ」ホームページ(http://hokusaiyoga.yasukaokazaki.com)か、オカザキさんがヨガを教えているスタジオ「アートスペース yahiro8」(03・6759・0945)へ。

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=96993
参照元記事 / yomiDr.

スライドで映した「北斎漫画」をまねてヨガのポーズを取るオカザキさん(墨田区で) / yomiDr.

スライドで映した「北斎漫画」をまねてヨガのポーズを取るオカザキさん(墨田区で) / yomiDr.

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