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この夏復活 吉原俄 江戸遊郭の風物詩

江戸の遊郭「新吉原」で生まれた文化や芸能の発掘、継承に取り組む台東区の商店街「吉原商店会」が来月3日、夏の風物詩「吉原俄(にわか)」を再現する。「仁輪加(にわか)」「仁和賀(にわか)」とも書き、江戸時代に廓(くるわ)内で行われた即興芝居。吉原公園(千束4)などを会場に、邦楽演奏などで「俄」の雰囲気を味わってもらう趣向だ。

吉原俄について、商店会のメンバーで地元町会の青年部広報担当、瀧波修(たきなみおさむ)さん(45)は「吉原遊郭では四季折々の催しが行われた。中でも俄は、春の夜桜見物、七月の玉菊灯籠と並ぶ三大イベントとして江戸市中に知られていた」と説明する。

始まりは享保年間(一七一六~三六)。旧暦の八月一日、吉原遊郭で地元の稲荷(いなり)神社の祭礼が行われた。吉原芸者や幇間(ほうかん)(たいこ持ち)らは屋台を曳(ひ)きながら即興芝居や滑稽話を演じ、催しは約一カ月続いたという。外界と遮断された廓に、俄のときだけはまちの女性や子どもも入れた。

これまでに商店会では、花魁(おいらん)道中や年の瀬の狐(きつね)舞ひ、吉原木やりなどを復活させた。商店会のメンバーで地元町会の青年部長、不破利郎さん(53)は「日本を代表する文化、芸能の多くは新吉原が発祥」と語る。

来月三日は、吉原公園で午後一時から夕暮れまで、舞踊家月妃女(つきひめ)さんの奉納舞「俄獅子(にわかじし)」、邦楽演奏などが行われる。午後七時半からは狐の提灯(ちょうちん)行列が仲之町通りなどを練り歩く。

また「江戸の余興」と題し、落語や幇間衆の即興の小芝居(昼のみ)も昼夜二回ある。昼の部は千束保健福祉センター(弁当付き参加費三千五百円)。夜の部は中江別館「金村」(料理・飲み放題付きで参加費二万円)。要予約。予約・問い合わせは、瀧波さん=電03(6427)5733=または、Eメール=info@edo-yoshiwara.com=へ。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20140725/CK2014072502000112.html
参照元記事 / 東京新聞

現代版吉原俄にも登場する狐舞ひ / 東京新聞

現代版吉原俄にも登場する狐舞ひ / 東京新聞

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