お米を買うとき、何を基準に選んでますか？ スーパーなどでは、産地ブランドを押し出した商品展開が主流だし、陳列棚にもこれといって統一感はない。おそらく目安にしているのは、産地・品種・価格くらいなのでは？
そんななか、今年6月、お米選びの目安として、おいしさを100点満点で数値化した“点数”を新たな指標を提案するお米ブランドが立ちあがった。「米風土（まいふうど）」だ。
商品のパッケージについている数字は、美味しさの指数である「食味値」の評価点。4300出品（平成26年第16回コンクール）以上のお米が集まる日本最大級のコンクール「米・食味分析鑑定コンクール：国際大会」で計測されたものだ。コンクールでの得点をそのままパッケージに記してしまうなんて、なんとも大胆な発想！
「コンクールで金賞をとったお米はもちろんすごいのですが、僅差で賞を獲れなかった農家さんのお米が美味しくないかといえば、決してそんなことはなく。真面目な農家さんのがんばりを価格に反映したいという想いから始めました」と言うのは、同ブランドを立ちあげた株式会社あっぷふぁーむソリューションズ社長の高橋隆造さん。
米風土ではコンクールでの得点と無農薬や減農薬などの栽培方法を基準に価格格差を設けている。とはいえ、扱うお米はすべて一定以上の基準を満たしたものなので、点数だけにこだわりすぎるのではなく、いろいろなお米を選んで食べる楽しさを味わってほしいそうだ。
価格はたとえばクラフト袋入り（2kg）の場合、85点以上のお米なら2000円～、米職人の最高峰であるダイヤモンド褒章を受章した職人のお米なら3000円～など。決して安くはないのだが、高橋さんいわく、とくに富裕層やギフト需要だけを狙ったものではないという。
「たしかに高いとは言われますが、お米の贅沢というのは、一般的な高級食材に比べると、たかが知れていると思うんです。日本の頂点のお米や表彰米がこの値段で食べられると思えば、とても贅沢なことではないでしょうか」
ためしに私も「米風土」ブランドのお米を食べてみた。日本に7人しかいないという米職人の最高峰“ダイヤモンド褒章”を受章した生産者のお米で、価格は2合1000円（真空パック）。普段はごはんなんて適当に洗って炊くだけだが、さすがにこのときは、箱の裏面にある「美味しいごはんの炊き方」を熟読。しっかり水を切って30分ほど浸水するなど、いつもより手間をかけて丁寧に準備した。せっかくの高価なお米をベストな状態で食べたいと思うのは当然のことだろう。
その甲斐あって、炊きあがったお米は本当にふっくら美味しかった。もちろん食材そのものの実力もあると思うが、美味しく食べよう、味わって食べようという私自身の心の変化も、味わいに影響した気がする。贅沢な気持ちで食べるごはんはしみじみ美味しい。
昨今、和食が世界遺産になり、日本の食文化が支持される一方、耕作放棄地が増えるなど日本の農業が抱える問題は多い。
「米風土ブランドを通して、生産者とお客さんが互いに成長できるような農業環境を作っていきたいと思っています。消費者の方には、“月に1回はおいしいごはんを食べてみよう”とか純粋に楽しんでほしいですね。米は日本が誇る素晴らしい食材ですから、ぜひ楽しんで食べてほしいと思います」
今後はさらに生産者の輪を広げ、体系づくりをしていくつもりとののこと。まずは、国内で仕組みを強化し、いずれは海外へもアプローチしていきたいそうだ。
商品はクラフト袋入り（2kg）、クラフト帳ナイロン袋（1.8kg）、真空パック（300g）などパッケージの形状も多彩。さらにこの秋、新発売の「パックごはん」には英語表記と調理方法を示す英文付きのイラスト表示もあり、海外へのお土産にもぴったり！
商品は米風土のオンラインショップの他、紀ノ国屋インターナショナル、いなげや（白金台店・練馬上石神井南店）、ロフト（渋谷店・静岡店・名古屋店・大阪阿倍野店）、ビックカメラ（有楽町店・新宿ビックロ・なんば店・池袋店）などで販売中。
点数を見えるように数値化し、それを目安にお米を選ぶというユニークな取り組み。新しいお米の食べ方として今後注目を集めそうだ。
http://www.excite.co.jp/News/bit/E1418267259262.html
参照元記事 / excite.ニュース
「米風土」（クラフト調ナイロン袋）。“89”は「食味値」の評価点 / excite.ニュース
「米風土」（真空パック）。手軽に食べたいときやギフトにぴったり！ / excite.ニュース
パックごはん。富士山をモチーフにしたパッケージがオシャレ / excite.ニュース
