Craft

世界に認められたものづくり集団 若手職人6人で「シマネRプロダクト」 / 島根

世界に認められたものづくり集団が、島根にいる。鍛冶や石州和紙などの若手職人6人でつくる「シマネRプロダクト」。伝統の技を受け継ぎながら新たな息吹も吹き込みたいと切磋琢磨(せっさたくま)しており、世界最高峰とされるフランスのインテリア見本市「メゾン・エ・オブジェ」に2年連続出展し、来場者から高い評価を得た。凱旋(がいせん)展示会を4月下旬、松江市玉湯町玉造の温泉旅館「星野リゾート界出雲」で開く。

後継者不足などで苦境に直面する伝統工芸。結成のきっかけは、安来市広瀬町で10代続く鍛冶工房弘光の小藤宗相さん(43)の問題意識だった。「一人だけでは生産や販売を考えても限界がある。チームをつくれないか」。出雲市や浜田市など、県の西から東まで20~30歳代の5人が呼び掛けに応じた。

定期的に勉強会を開き、ノウハウを共有。異業種だからこそ違う視点を得ることができ、新しいアイデアも生まれるという。海外にチャレンジしようと2012年、13年には県の支援を受け、メゾン・エ・オブジェにエントリー。審査を通過し、花器や和紙、漆器など各メンバー20~30点を出展した。

訪れたバイヤーらは、少量生産の手作りだからこその緻密さを評価。生産過程を公開した動画は「ここまで手間をかけているのか」と絶賛された。

各自の持ち出しも必要になったが、同見本市出展の実績が国内外での知名度アップにつながり、発注や出展依頼が増えたほか、コラボレーション商品も誕生する予定。

来年以降も出展するかは今後の活動内容を含めて検討中だが、民芸運動が盛んだったことでも知られる島根のものづくりを海外に発信し、レベルを高める活動は続ける考えだ。

名前のRには、伝統を受け継ぐ(RELAY(リレー))、ものづくりの姿を一新する(RENEWAL(リニューアル))といった思いを込めた。小藤さんは「モノが作れて、使ってもらえて、楽しい、という、これ以上ない職業。次世代に継いでいきたい」と目を輝かせる。

小藤さん以外のメンバーは次の通り。

石飛勲(白磁)、西田勝(石州和紙)、濱田幸介(木工芸)、布野康(ガラス)、吉原敬司(組子細工)

http://www.sanin-chuo.co.jp/news/modules/news/article.php?storyid=545020004
参照元記事 / 山陰中央新報

打ち合わせをする「シマネRプロダクト」のメンバー=出雲市内 / 山陰中央新報

打ち合わせをする「シマネRプロダクト」のメンバー=出雲市内 / 山陰中央新報

 

Powered by: Wordpress