Exhibition

江戸時代の2人の天才絵師に注目  サントリー美術館で展覧会

江戸時代中期を代表する絵師、伊藤若冲(じゃくちゅう)と与謝蕪村(よさぶそん)。いずれも正徳(しょうとく)6年(1716)生まれの2人に注目した展覧会が、東京のサントリー美術館で開催される。

展示は7つの章で構成され、若冲と蕪村の画風の変遷をたどるとともに、円山応挙(まるやまおうきょ)など、2人と交流のあった人物との合作も紹介。才気あふれる絵師を輩出した18世紀京都画壇の一面に触れられる。

会場には若冲の升目描(ますめがき)の傑作「白象群獣図(はくぞうぐんじゅうず)」や晩年の大作「象と鯨図屏風」、蕪村の「鳶(とび)・鴉図(からすず)」や「富嶽列松図(ふがくれっしょうず)」(いずれも重要文化財)など、2人の絵師の代表作と関連作品を合わせておよそ200点の作品が並ぶ。92年ぶりに存在を確認、展覧会に初出品される運びとなった蕪村の「蜀桟道図(しょくさんどうず)」など、見どころは尽きない。

色鮮やかな花鳥画や動物を描いた水墨画などで知られる若冲と、優れた俳人で、俳画の創始者でもある蕪村。その作風に違いはあるが、当時長崎から入ってきた中国・朝鮮絵画の影響が見られる作品が多いなど、共通点も少なくない。若冲と蕪村のそれぞれの筆による「寒山十捨得図(かんざんじっとくず)」など、同じテーマやモチーフの作品を見比べてみるのも興味深い。

 

生誕三百年 同い年の天才絵師 若冲と蕪村

<期間>3月18日~5月10日 *会期中、展示替えあり
<会場>東京都港区・サントリー美術館(東京メトロ日比谷線六本木駅下車)
<問>☎03(3479)8600
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibit/2015_2/?fromid=topmv
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/4724
参照元記事 / WEDGE Infinity

伊藤若冲《白象群獣図》 18世紀 個人蔵  展示期間:4/22~5/10 / WEDGE Infinity

伊藤若冲《白象群獣図》 18世紀 個人蔵
展示期間:4/22~5/10 / WEDGE Infinity

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