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京都で文化遺産防災の知恵学ぶ 14ヵ国から専門家

立命館大歴史都市防災研究所(京都市北区)は、文化遺産の防災を学ぶ国連教育科学文化機関(ユネスコ)認定の国際研修プログラム「文化遺産と危機管理」を京都を中心に実施している。このほど14人の研修生が来日、世界遺産の寺院を視察して文化財保護について理解を深めている。

文化遺産の保護と防災の分野で「ユネスコ・チェア」の認定を受けた同研究所は、2006年から研修生を受け入れている。今回はインドネシアやタイ、インド、イラクなどアジアを中心とした14カ国から文化遺産に携わる専門家が参加し、6日から2週間にわたる研修を受けている。

清水寺(東山区)では、轟(とどろき)門や奥の院の修理現場を見学した。根継ぎした柱や檜皮(ひわだ)でふいた屋根を見て、修理を繰り返して保存する木造建築への関心を高めていた。放水銃など寺の消火装置も間近に見て、新たな知識を身につけていた。

京都では今後、仁和寺を見学する予定。来週は阪神大震災で被災した神戸市、東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県南三陸町を訪ね、復興の現場と防災対策を取材する。最後に、日本での経験を踏まえて各国の文化遺産防災計画を作成し、研修を締めくくる。

シリアの科学高等研究委員会から派遣されたフセイン・サレさん(51)は「日本の大工技術は素晴らしい。清水寺は日本だけでなく世界の文化。保護には世界の人が集まって解決策を考えることが大切だ」と話していた。

http://www.kyoto-np.co.jp/sightseeing/article/20140914000068
参照元記事 / 京都新聞

府教委文化財保護課の職員から木造建築の修理について説明を聞く研修生たち(京都市東山区・清水寺) / 京都新聞

府教委文化財保護課の職員から木造建築の修理について説明を聞く研修生たち(京都市東山区・清水寺) / 京都新聞

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