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江戸時代の味40品 西尾・岩瀬文庫がレシピ本出版 / 愛知

古書の博物館として知られる西尾市岩瀬文庫(同市亀沢町)が、江戸時代の書物に登場する料理のレシピ本を出版した。市内の料理家が現代の味付けで再現した二百十七品の中から、手軽でおいしい四十品を選んで収録した。題して「江戸の美味(おい)しさいただきます。」。同文庫で一冊八百円で販売している。

江戸時代には「百珍もの」と呼ばれる料理本や、各地の名物、有名店の献立を紹介する書物が流行。岩瀬文庫は十年前から、西尾中日料理教室講師の橋本巌さん(77)=同市寺津町=にこれらの料理の再現を依頼し、十月の「にしお本まつり」の中で「江戸時代料理教室」を開いてきた。

レシピ本は十年間の取り組みの集大成として製作。ご飯や豆腐、大根などの素材順にまとめ、出典の写真と訳文、江戸の習俗や食材の豆知識などを掲載した。A4判四十六ページ。

このうち「ほたるめし」は、ゆでた黒豆を載せたお茶漬け。冷めたご飯をおいしく食べる工夫とともに、豆の皮を半分だけむき、おしりを光らせるホタルに見立てている。

「かば焼きいも」はすりおろしたサツマイモを薄く延ばして蒸した後、のりを下に敷きたれを付けて焼く。見た目はうなぎのかば焼きにそっくりだ。

橋本さんは「昔は旬の食材しか手に入らないから、飽きないように工夫したのだろう。とてもしゃれている」と感心。「日本料理の原点がある。ぜひ家庭で試してほしい」と話した。

(問)岩瀬文庫=0563(56)2459

http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20150403/CK2015040302000052.html
参照元記事 / 中日新聞

豆腐と卵を使った「ふわふわ豆腐」をつくる橋本さん。料理は手前右から時計回りに「かば焼きいも」「ほたるめし」「天ぷら大根」=西尾市で / 中日新聞

豆腐と卵を使った「ふわふわ豆腐」をつくる橋本さん。料理は手前右から時計回りに「かば焼きいも」「ほたるめし」「天ぷら大根」=西尾市で / 中日新聞

西尾市岩瀬文庫が出版した江戸時代の料理のレシピ集「江戸の美味しさいただきます。」 / 中日新聞

西尾市岩瀬文庫が出版した江戸時代の料理のレシピ集「江戸の美味しさいただきます。」 / 中日新聞

 

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