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「世界の鵜飼」目指そう 岐阜市、ユネスコ登録へ市民と一丸 / 岐阜

清流長良川を舞台にした「清流の国ぎふ」自慢の鵜飼が11日、開幕した。国の重要無形民俗文化財に指定されるなど、あらためてその価値が認められて迎える今年のシーズン。岐阜市の長良川鵜飼では初日から例年を上回る観覧客でにぎわい、関係者は「注目度の高まりを実感できた」と喜んだ。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産登録を目指す同市は「市民応援団」設立の支援に乗り出すなど、市民の鵜飼への関心を高める取り組みを加速させる。

長良川鵜飼と小瀬鵜飼(関市)で継承される鵜飼の技術は3月、国の重要無形民俗文化財に指定された。4月には織田信長が重用した観覧鵜飼を盛り込んだ岐阜市のストーリーが文化庁から「日本遺産」認定を受けた。市鵜飼観覧船事務所は「またとない潮目。ことあるごとにPRに活用する」と6年連続で減少中の観覧船乗船客数への波及効果を狙う。

国重文指定、日本遺産認定はいずれも無形文化遺産登録に向けた市の取り組みから生まれた。細江茂光市長は一層の機運盛り上げを狙い、5月の市広報誌で初めて同遺産登録目標を7年後の「平成34年」と明示した。「市民に盛り上がってもらわなければ認定はない。今季はこれまで以上に市民を巻き込んでいくシーズンにしたい。そのための目標提示」と力を込める。

市商工観光部は「市民応援団」発足に向けた働き掛けを始めている。市幹部は「ありがちな各種団体の長を招いた組織にはしない」と強調。「登録に向けて市民の輪を広げていってくれる人にお願いしていく」という。

目標は鵜飼を「UKAI」として世界に認知してもらうこと。鵜飼の文化的価値を探り続ける市教育委員会社会教育課は「世界の宝になれるだけの資格が鵜飼にはある。それを一人でも多くの市民に納得してもらい、岐阜市に対する誇りと愛着につなげてほしい」。鵜飼の将来を占うシーズンの幕は上がった。

http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20150512/201505120852_24897.shtml
参照元記事 / 岐阜新聞Web

幻想的な鵜飼を鑑賞する乗船客たち。国重文指定などを追い風に注目が高まっている=11日午後8時18分、岐阜市、長良川 / 岐阜新聞Web

幻想的な鵜飼を鑑賞する乗船客たち。国重文指定などを追い風に注目が高まっている=11日午後8時18分、岐阜市、長良川 / 岐阜新聞Web

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