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地球ゴマ 永遠に 生産終えた元工場長ら魅力語る

一九六〇~七〇年代に子どもたちの間で流行した「地球ゴマ」の老舗製造販売会社「タイガー商会」=名古屋市千種区=が六月末に生産を終えたのに合わせ、「浅草雑芸団」(東京)が十日、台東区の浅草木馬亭で、地球ゴマの歴史や魅力を紹介するイベント「永遠(とわ)に回れ、地球ゴマ!」を開く。「生産が終わっても、記憶の中で語り継がれてほしい」との願いを込め、同社で五十余年にわたり職人として製造を手掛けてきた巣山重雄元工場長(85)が実演を交えて地球ゴマと科学の関わりを解説する。

地球ゴマは、自転する物体が高速で回転するほど安定して回り続ける「ジャイロ効果」の原理を応用したおもちゃ。大小直径四~六センチほどのこまの軸に巻き付けた糸を引くと、金属の輪の中で円盤が高速で回転し、ペンの先などに乗せても倒れずに回り続ける。時計メーカーの職人が二一年に地球ゴマを開発し同社を創業。日本で縁日のおもちゃとして販売され、欧米など世界各地にも輸出された。

イベントでは、巣山さんが、九〇年ごろまで縁日で実演販売していたのと同じやり方で地球ゴマの多様な回し方を紹介する。自転車のタイヤの中心に金属製の軸を通し、その軸の両端を二本のひもでつり、車輪を手で回すと、片方のひもを切っても地球ゴマと同じ原理で車輪が同じ姿勢で回り続ける「特大地球ゴマ実験」も披露する。

イベントは、十年前からちんどん屋や紙芝居、猿回しなどの大道芸を紹介してきた浅草雑芸団などが主催。同団代表の上島敏昭さん(59)は「科学的な要素を含んだ昭和のおもちゃの魅力を子どもたちに感じてほしい」と期待する。

タイガー商会は四月で店を閉じる予定だったが、追加注文が相次いだため、追加分に限り生産を続けていた。巣山元工場長は「世界中で愛され続けた地球ゴマに代わり、感謝の意を伝えたい」と話している。

開演は午後六時半。チケットは予約二千円、当日二千五百円。問い合わせは、浅草雑芸団=電03(3388)4348=へ。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015070402000244.html
参照元記事 / 東京新聞

ペン先でも安定して自立する地球ゴマ / 東京新聞

ペン先でも安定して自立する地球ゴマ / 東京新聞

「永遠(とわ)に回れ、地球ゴマ!」 / 浅草雑芸団

「永遠(とわ)に回れ、地球ゴマ!」 / 浅草雑芸団

 

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