宮城県女川町が東日本大震災からの復興で中心市街地のシンボルと位置付けるJR女川駅の新駅舎と、併設する町営温泉「女川温泉ゆぽっぽ」の工事安全祈願祭が25日、同町女川浜の建設予定地であった。休止中のJR石巻線浦宿-女川間の運行再開が予定されている2015年3月の開業を目指す。
震災前は隣接していた駅舎とゆぽっぽの併設施設は、従来より約150メートル内陸寄りに移設。かさ上げした土地に町が建設し、駅舎部分をJRに有償貸与する。
線路用地もかさ上げし、4月1日に町からJR東日本に引き渡し後、敷設工事に入る。ルート変更で浦宿-女川間は約2.4キロと約200メートル短くなる。 併設施設は3階で、延べ床面積約900平方メートル。1階が駅、2階がゆぽっぽ、3階が展望フロアとなる。設計は世界的建築家の坂(ばん)茂さん(56)が担った。施設から女川港にかけてプロムナードを整備し、周囲に商業エリアを形成する。
安全祈願祭後のあいさつで須田善明町長は「立ち入り禁止の中心部造成エリアで、最初に建てられる大型建築物。出来上がっていく様子は住民の心に希望をともし、町を訪れる人にとっても大きな一歩になる」と述べた。 JR仙台支社の西野史尚支社長は「被災した地域を元に戻すだけでなく、より良いものにしようとする町に応えるため、一体となって取り組みたい」と語った。
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201403/20140326_13016.html
参照元記事 / 河北新報