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国の無形民俗文化財 「東関東の盆綱」選択へ / 千葉

国の文化審議会(宮田亮平会長)は、茨城県霞ケ浦周辺から千葉県印旛沼周辺にかけて行われる盆行事の一つ「東関東の盆綱(ぼんづな)」を、新たに「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択するよう文化庁長官に答申した。

盆綱は墓地と家々の間を子供たちがわらで作った綱を引いて歩き、先祖の霊を送り迎えする習俗。八月十三日の迎え盆では、子供たちがわら綱を引いて墓地に行き先祖の霊を綱により付かせた後、集落の家々をまわって霊を降ろす。同十五日の送り盆では、逆に家々をまわって先祖の霊をより付かせた後、墓地まで行って降ろす。

集落単位で実施される盆行事の一つで、火あかりで先祖の霊を送り迎えする家単位の盆行事と異なり、日本の民間信仰を考える上で注目される。用いるわら綱が竜や蛇に例えられるなど水神信仰的な要素もある。行事が行われる周辺の綱引き習俗や、九州地方に伝わる類似の行事との関連も指摘されている。

県の選択無形民俗文化財はこれで十四件になる。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20150119/CK2015011902000124.html
参照元記事 / 東京新聞

佐倉市の「上勝田(かみかつた)の盆綱」(佐倉市教委提供) / 東京新聞

佐倉市の「上勝田(かみかつた)の盆綱」(佐倉市教委提供) / 東京新聞

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