Craft Event

「人間国宝」3人と触れ合う催し 3月に小学生体験教室 / 鳥取

鳥取市河原町の陶芸家、前田昭博さん(60)ら「人間国宝」の3人が集い、小学生と一緒にものづくりをする「人間国宝ワークショップ」が3月14日、同町牛戸の西郷小学校で開かれる。県外からは漆芸家の室瀬和美氏(東京都)と竹工芸家の藤沼昇氏(栃木県)の2氏が来県。前田さんは「日本工芸の素晴らしさ、ものを作る楽しみを味わってもらいたい」と話す。

県の企画依頼を受けた前田さんが2氏を招くことを提案し、“豪華な”取り組みが実現した。

前田さんは2013年7月、県内初の人間国宝に認定された。「自分が受け継いだものを次の人につなぐ、その人がまた次の人につなぐ」。日本人が紡いできた伝統工芸の系譜にいる自分と、果たすべき役割を感じている。

美術教師の父が毎晩楽しそうに木版画をする姿を見て、牛ノ戸焼など窯元の横を通って学校通い。「こんな仕事を将来していくんだ」。ものづくりに自然と憧れた自分のように、子どもたちに“きっかけ”をつくりたかったという。

地元への思いも強い。大阪芸術大卒業後、磁器の産地でもない西郷地区で、師もなく、40年白磁と向き合った。「地元の人やいろんな人の支えで今がある。今度は僕が受けた恩を次世代に返す番」と話す。

じっくりものづくりに取り組むことのできる環境の西郷地区には現在、工芸に携わる人が5人いる。工芸を地方創生の武器にと考え、「ものづくりの里として、いろんなものを発信できる力をつけたい」と意欲を見せる。

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◇ワークショップは小学4~6年生が対象で、陶芸、金蒔絵(まきえ)スプーン、竹とんぼの三つ(有料、陶芸以外は親子参加)。近隣の窯元などを巡る西郷地区探訪やミニトークショーもある。各コース定員制。25日が申し込み締め切りで、応募多数の場合は抽選。15日には県立博物館で3氏が講師のフォーラムも予定されている。問い合わせは電話0857(26)7134、県文化政策課。

http://www.nnn.co.jp/news/150221/20150221008.html
参照元記事 / 日本海新聞

「日本工芸の素晴らしさを伝えたい」と子どもたちとのふれあいを楽しみにする前田さん / 日本海新聞

「日本工芸の素晴らしさを伝えたい」と子どもたちとのふれあいを楽しみにする前田さん / 日本海新聞

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