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着物アドバイザーの坪井先生の「キモノのツボ」★不定期連載始まりました!

はじめまして!

着物アドバイザーの坪井梨絵子(ツボイリエコ)
と申します。
着物初心者さん向けのワンポイント講座と、月ごとの着こなしについて、
これから時々、記事を書かせていただきます。よろしくお願いいたします。

 

■ビギナーワンポイント講座

第一回:初級者の普段着物
着物を着たいと思い立ってお店に行ったら、
おびただしい数の道具を勧められた・・・とはよくある話。

普段着としてちょっと着物を着てみたいという人には、
揃えるだけで大変ですよね。

 

そこで、
着物を着るのに必要な準備*最少版*を書き出してみました。
① ウールや木綿、紬の着物
:洋服でいえばジーンズやワンピースくらいの存在です。

② 半幅帯
:帯締め、帯揚げ、帯枕が不要でとにかく楽!ただし浴衣用ではなく
着物に合うものを。

③ 下着
:肌襦袢と裾除け。
衿ぐりの大きくあいた薄手シャツ+あまり広がらない薄手スカート
でも何とかなります。

④ 長襦袢
:古着屋さんには半衿(着物から少し見える白い衿)の付いていない
ものが時々売られていますが 自分で縫いつけるのは面倒なので
最初は避けましょう。

⑤ 衿芯
:衿の形を整えるものです。普段着には安物のペラペラしたものが
自然でおすすめ。新聞紙でも代用できます。

⑥ 腰紐3本
:長襦袢、着物の腰、胸下を押さえるので3本です。

⑦ 足袋
:柄物の足袋ソックスでもかわいいですよ。
その場合、足首が見えてしまわない丈のものを。

⑧ 草履または下駄
:下駄の場合、薄いと浴衣っぽくなりますので厚底のものがおすすめ。
「補正をしないと美しい着姿にならない」
「伊達締めをしないと衿がくずれる」
「美容衿をつけた方が綺麗」

等々の声が聞こえてきそうですが、どれもその通りと思います。

補正をすれば
着物にしわができにくいし、やはり綺麗です。

伊達締めで胸元を押さえれば着くずれしにくいです。
美容衿は初めから綺麗な衣紋の形を作ってくれます。

ですが、

「最低限、上の8点があれば
着物を着ることができる」

ということをぜひ知っていただきたいのです。

実際、これだけでとても綺麗に着ている方もいらっしゃいますから。

さらに半幅帯だと紐類が省ける分、万一着くずれてもぱぱっと直せるので
便利ですよ。

 

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■着物12ヶ月の着こなし 【3月】

空気に草木の香りが混じり始めて、いよいよ春らしくなってくる頃
ですね。
何とはなしに心がはずんできます。
この浮かれた気分そのままに、明るい色味のコーディネートで
春らしさを満喫しましょう。

もし桜柄や桜色の着物・帯をお持ちでしたら、この時とばかりに
ぜひ着てくださいね。

帯も暗い色よりは明るい色を選ぶと、ますます春の解放感が
感じられますよね。

写真はグレーがかった紫のバラ模様のアンティーク小紋と、
ベージュ地に鼓胴柄の名古屋帯。
帯揚げ・帯締めで春の色味を加えました。

 

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着物の仕立てにはウールや木綿を除き、袷・単衣・薄物の3種類があって
着用時期が分かれていますが、袷の時期は10月~5月(最近は10月と5月
にも単衣を着る方が多くなっています)とずいぶん長いです。

せっかくだからこの期間にも季節を感じさせる着こなしができると
いいですよね。

「そんなに着物たくさん持ってない・・・」という方でも、
帯揚げや帯締めの色を変えるだけで、結構雰囲気が変わるものです。

こういうコーディネートの楽しみは洋服のおしゃれと同じ。
ぜひ楽しんでくださいね。

 
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坪井 梨絵子(ツボイ リエコ)
着物アドバイザー/イラストレーター/日本伝統文化コーディネーター

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でんみらブログ(2015.3.3)

http://blog.denmira.jp/?eid=213

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