諏訪大社上社本宮(諏訪市)で進められていた重要文化財の社殿の保存修理工事が終わり、銅板ぶきだった屋根が、戦前の檜皮(ひわだ)ぶきなどに復元された。本宮で四日、完成の神事と式典があった。
保存修理をしたのは幣殿、拝殿、左片拝殿、右片拝殿、脇片拝殿、四脚門の計六棟。四脚門の屋根はサワラの薄板を使ったこけらぶき、幣殿など五棟はヒノキの樹皮を重ねる檜皮ぶきに替えた。総事業費は約二億四千万円。
神事には氏子大総代ら約八十人が参列。式典で北島和孝宮司は「諏訪の神様を檜皮ぶきの下にお迎えできることは大きな喜び。祭りの場を整えていただいた。これからは祭りを次の世代に引き継ぐことに専念しなくてはいけない」と述べた。
社殿の檜皮ぶきとこけらぶきの屋根は、一九三六(昭和十一)年と三八(同十三)年に修復した記録が残っており、昭和三十年代になって銅板を上からかぶせたとみられる。保存修理工事の調査で痕跡を確認し、当時の姿に戻すことにした。
http://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20150605/CK2015060502000018.html
参照元記事 / 中日新聞