News

真珠湾:平和の祈り 新潟・長岡の鎮魂花火3発「献花」

【ホノルル(米ハワイ州)草野和彦】太平洋戦争開戦の発端の地、ハワイ州ホノルル市の真珠湾で終戦70年の14日(日本時間15日)、新潟県長岡市伝統の「長岡花火」が打ち上げられた。夜空を飾ったのは、鎮魂の花火として知られる「白菊」。日米両国の戦没者の慰霊と平和への祈りを込めて、3発が「献花」された。

長岡市は、1941年の真珠湾攻撃を指揮した旧日本海軍連合艦隊の山本五十六司令長官の出身地であると同時に、45年8月1日の米軍の空襲で1500人近くの犠牲者を出した地でもある。山本長官が日米開戦の反対論者だったこともあり、長岡、ホノルル両市は2012年に姉妹都市となって平和交流事業を続けてきた。

真珠湾では、日本軍の攻撃で沈没した戦艦アリゾナの乗組員900人以上が今も海底に眠ったまま。米国で「お祝い」の象徴とされる花火の打ち上げには当初、海軍や遺族が難色を示したが、両市関係者が白菊の趣旨を説明し理解を得たという。

打ち上げは、終戦70年記念式典の一環として行われ、両市や米海軍などから約450人が出席。あいさつに立ったスウィフト米海軍太平洋艦隊司令官は「花火の輝きは一瞬だが、大輪の花は永遠に続く日米の友情のシンボルだ」と語った。

山本長官の孫の源太郎さん(東京都)も出席し、式典前に「祖父が反戦だったのは、戦わずして結果が見えていたから。今でもそうだが、戦争をしたらどうなるか、みんなが考えていかなければならないと思う」と話していた。

http://mainichi.jp/select/news/20150816k0000m030031000c.html
参照元記事 / 毎日新聞

終戦70年を記念し、真珠湾で打ち上げられた長岡花火の「白菊」=米ハワイ州ホノルルで2015年8月14日、長岡市提供 / 毎日新聞

終戦70年を記念し、真珠湾で打ち上げられた長岡花火の「白菊」=米ハワイ州ホノルルで2015年8月14日、長岡市提供 / 毎日新聞

Powered by: Wordpress