山梨県議会の委員会棟の改修工事に伴い、県教委が行った埋蔵文化財調査で、建設予定地の地下から江戸時代に温泉が湧いていたことを推測させる敷石遺構が発見された。
発見場所は、江戸時代に甲府城の敷地内だったとされる場所。県教委では「城郭内の温泉遺構だとすれば、全国で初めてのケースで、非常に重要な発見になる」としており、今後、詳細な調査を進める方針だ。 県教委学術文化財課や県埋蔵文化財センターによると、2月から約12メートル四方を発掘したところ、3月中旬頃、5メートル四方の範囲で地下1メートル30の深さの場所に、手のひらサイズの平らな石が多数、敷き詰められているのが見つかった。周辺には、風呂の壁とも捉えられる石の積み上げも発見され、石は一部が黒色に変色していた。
甲府城に関する資料の中には、遺構が発見された場所付近に「湯」と書かれたものもあることから、県教委では温泉遺構の可能性もあると判断し、3月末までに終える予定だった発掘調査を延長した。
4月末までをめどに、石の変色成分の成分分析などを行い、温泉かどうかを確かめるという。
これに伴い、4月に予定されていた委員会棟の着工も遅れるという。同課では「今後の調査結果を見て保存の方法などを検討したい」としている。
http://www.yomiuri.co.jp/culture/20140408-OYT1T50173.html
参照元記事 / YOMIURI ONLINE